合 掌2022.04.12

いよいよ新年度が始まります、
「せんせー、おはようございます!みなさんおはようございます!」の元気な声で園での一日が始まります。
大人も子どもも新しい環境、新しい人間関係などが始まることで、ワクワクドキドキの気持ちでいっぱいでしょう。
仏教園として私達が最初に子ども達に伝えることは、ののさまへのお祈り「合掌」です。
合掌する姿を見せて、一緒にやってもらいます。
子ども達はそれがどのような意味かわからないまま手を合わせてくれますが、合掌をすることにより今まで不安そうにしていた子どもも何故か心が落ち着き穏やかな顔になっていきます。

人間の歴史は手の歴史と言えます。人間は二本の手で木を切り、山をひらき、田畑を耕し、文化を作り上げてきました。しかしその反面、自然を破壊し、相手を傷つけ戦争をし、人を殺してきたのも二本の手によってであります。  その「二本の手」を両手でやってきたことの意味を深く考えるということです。なぜならば手のひらを合わせてしまえば「けんか」はできないからです。  仏教では「合掌」とは祈りの姿なのです。 その祈りは平和の祈りです。


手を合わせるということは、そこに仏を見ることです。
自分の中の仏、他人の中の仏、それに手を合わせるのです。

子どもは自分の言うことを聞いてもらった後に、他人の言うことを聞いてくれます。つまり自分を受け入れてくれた人の言うことを聞いてくれるのです。
人は人間関係の中で成長していくもので、決して一人では生きて行けません。それは他人と一緒に過ごしていくことであり、同時に他人を自分の中に受け入れるということです。素直に他人の話に耳を傾け、そこから学ぶ気持ちを持つ姿勢が大事なことだという事の意味ですね。

合掌は一日の生活の始まりであり
心豊かに安全な一日への願いでもあります。
更に語りかける私達保育者が「相手を敬い、素直な気持ち」を持って 保育に取り組んでいきたいと思います。

~新年度もどうぞ宜しくご協力を
        お願い致します。~