今、感じること・思うこと コロナ禍での子どもの心の発達について ばらの幼稚園 園長 楠邦江 2022.05.16

ありがとう 新型コロナウイルス感染症が発生してから3年程が経ちました。
新型コロナ禍での生活が子ども達に与える影響を心配という声が非常に大きくなってきました。
最初の頃、私達は未知の感染症に対する不安というのが非常に強く、一対どうやって感染するんだろう、感染したらどうなるんだろうと本当に分からなかったので不安でした。けれども知識を養うにつれて徐々に、それに対する対策もできました。
しかし第1波が来て、第2波が来て、第3、第4波と流行が続くことの精神的な疲労感を誰もが感じています。

ただ一方では、このような経験をしながら皆様も、ある意味では色々な困難に立ち向かっている医療関係者の方々に感謝と敬意を表し、そう言ったものの大切さを新たに感じられた事と思います。

しかし休園やらで、子ども達にとっては充分な毎日の生活の場が奪われていたという事です。 子どもの教育は単に「思考を育てる」だけではなく「自ら学ぶ心」と他のものを「信頼」する心を育てるということの大切さを教育していかねばなりません。

もう一つは家庭でのいら立ちのぶつけ合いです。
社会全体が非常に不安になってイライラしてくる。それが子どもにぶつかっていくということになりがちです。人間にとってとても深い心の問題になってくると考えます。

ありがとう

ご存知事でしょうが、子どもの心は母親の養育態度に影響されると言われています。 子どもを思う母親の愛情が強過ぎても、弱過ぎても心は育ちません。
母親の関わり方には過剰な関わり方、適切な関わり方、それから希薄な関わり方の3種類があります。
希薄と過剰はどちらも程度がひどくなるほど、子どもの心は育たなくなります。

子どもは環境によって左右されることが非常に多いわけですから常に怒られているとか、怒鳴られているとかいう印象の中で暮らしている子ども達もいるのです。
更に繰り返されるテレビ等からの情報の問題もあります。
新型コロナウイルスと子ども達の生活、子ども達への影響、心の問題そういったような点について心配なのです。

「考える力」とか「思考」を育てるとか心理学者にとっても大変に難しいと言われておりますが、
本園では「思考」を育てることでは「SIあそび」と共に端的に言えば、先生たちが子どもに対して「応答的な対応」をするようにしています。
ご家庭に於いても「応答的な子育て」としてご両親等、子どもの言ったことを大人がはっきりとした言葉で応えるようにしましょう。
それによって、その事柄を子どもの中にしっかりと「根づかせる」ことが出来ます。
子どもが実態を認識し、子どものその時の思考が根づくようになっていきます。

子ども達の可能性を引き出すために「肯定語」を使いましょう。
例えば、食事の際にお弁当の際に「こぼしちゃだめよ」ではなく「ちゃんと真っ直ぐ持とう」と声をかけています。前者は‟こぼさない”ことに意識が向くのに対して後者は真っ直ぐ持つことに集中できます。
そしてもう一つ、感謝の気持ちが大切であることも伝えましょう。
「ありがとう」の言葉です。

~ 朝礼でのお約束 ~

「ありがとう」「おはようございます」子ども達は「自らあいさつ」が出来るようになると何事も「自信」が出てきます。 ご家庭でも宜しくお願い申し上げます。
以上