アフターコロナについての保育  ばらの幼稚園 園長 楠 邦江 2022.09.01

新型コロナウイルス感染症に社会が支配されて3年目を迎えています。アフターコロナに向けた準備をこれから始めていかねばならないと考えます。
コロナ禍で子ども達にどのようなことが起きてしまっているか、それを回復するためには、何が必要かという視点が大切なことであると思います。

保育の場で保育者がマスクをしていることは幼児の発達に問題が生じる可能性があると指摘している研究者もいます。子どもは本来、密接に他者とかかわることによって、色々なものが育っていくのに、それも制限されているのであれば、発達に懸念が生じるのが当たり前と言えます。

さらにコロナ禍でさまざまな保育の見直し(縮小の方向)、行事の取りやめがされています。これらは明確に子ども達に、影響を及ぼしているのでしょうし、すでに具体的に深く感じていることがあります。

遊びを通じた育ちを大切にするのが幼児期です。環境を通して子どもの育ちを支えていくための、当たり前のひとつにマスクをしている為に笑顔での挨拶ができません。笑顔で繊細なコミュニケーションが生じ育まれることが、子ども達にとって嬉しいことなのです。

また、コロナ禍以前と比べて子ども達の身体の軸が、ぶれてユラユラ していること、すぐに転ぶ、誰かにぶつかるなど、動きと不器用さがみられること、とっさの出来事に素早く動きにくいぎこちなさがあること等、これらはコロナ禍で体感が未発達な子ども達にみられる特徴であると感じられます。

これらの事から体感を育てるためには、子ども達に様々な運動遊びをさせてみる事と、外遊びを多く経験する事、‟長時間座りっぱなし”がない事。

体感に通じる想像力、優しさ、思いやりは日々の活動の中で絵本や童謡の歌をうたう事から学ぶことが出来、子どもによって体力も向上に、勿論考える力や、人に感謝する気持ちや思いやりなどの人として大切な力も養えます。

多様な動きを経験して、これって楽しい!と子どもが思うと、出来なかった事が出来るようになって良かったと成功体験を積み重ねて遊びの意欲を育むことだと思います。
幼児教育、保育における運動遊びが将来において自己肯定感あふれる成長した子ども達にとって人生の宝物になるに違いないと思います。

2学期もご家族の皆様と共に頑張りましょう。