仏教教育とは

仏教教育とは

仏教保育の目的は、一人ひとりの人が授かったかけがえのない生命(心身)を大切にして人間として本当に意義のある生き方をするには、どうすれば良いかということを考え求め、そのための生活を実行することにあると思います。

人の生き方について、お釈迦様は「法句経」の中で以下のような事を教えてくださっています。

100歳までも長生きできることは、それ自体素晴らしく尊い。
しかし人生にとって、それよりも大事な事は中身です。
一つの事を計るにも、色々な計り方、ものさしがあり、長さという尺度で計るならば20年、30年の人生よりも80年、100年の人生の方が素晴らしい。
しかし、中味に何かが盛られたということになると、おのずと意味が違ってくる。
例え、100年生きたとしても、努力することを怠った人生ならば、人の道を求めて一生懸命に生きた人の一日にも及ばないであろう。

という意味のことをおっしゃっています。

一時、一時をかけがえのない生命を持つものとして、生活する態度と生活の仕方を大切に考えて生きていけるようにとかんがえています。
ですから、「仏教保育」とは言い替えますと「お釈迦様の教えを頂き学び、そして生命の尊さに目指して、幼児、保育者、保護者が一緒になって望ましい生き方を求めて努力し、励む毎日そのもの」だと思っています。
全てのものは時々、刻々と移り変わり、生命あるものはやがて滅び、失われるものであるからこそ、かけがえのない生命を大切にすることが保育の基本とされています。

心身の健康に関する領域  「健康」
人とのかかわりに関する領域  「人間関係」
身近な環境との関わりに関する領域  「環境」
言葉の獲得に関する領域 「言葉」
感性と表現に関する領域 「表現」

 

仏教では系統的に学んでいくことを学習といいます。
毎日の生活の中で自然と身に付けていくことを『薫習(くんじゅう)』といって大切にします。
幼児期の心の教育は、まさに『薫習(くんじゅう)』を大切にしなければならないと思います。

  5歳児 4歳児 3歳児
1学期 年少・年中との交流を通じて年長の自覚を持つようにする。 一人ひとりの姿を受け止め、園生活に必要な習慣を身に付ける事が出来るよう、繰り返し指導する。 喜んで登園できる環境を整え、お母さんと離れても、精神的に安心できるようにする。
2学期 協力する大切さを知らせていく。 友達への関心を高めていく中で、友達の優しさや特徴に気づき、相手を思いやる気持ちを育てる。 夢中で遊ぶ中で満足感が持てるように援助する。
3学期 遊びや、仕事へ積極的な参加で仲間意識を養う。 自由な活動に積極的に取り組む中で、自分なりの力を発揮できるように援助する 友達との遊びのぶつかり合いを次のステップに生かせるようにする。