お釈迦様の (花まつり)
願いに生かされて  ばらの幼稚園 園長 楠 邦江 2023.04.08

ご入園・ご進級おめでとうございます。

昭和29年に開園した本園は、
昭和 ・ 平成 ・ 令和の時代と共に歩み、今年で創立70周年を迎えます。

これまでの本園の保育の活動にお力添え頂きました
保護者及び地域の皆様、関係者の皆様方に深く感謝申し上げます。
ありがとうございます。

私は、今日までの約60年間を
願成寺のばらの幼稚園の保育に携わって参りました。
このばらの幼稚園は、今は亡き夫(前願成寺住職、前園長)の
両親によって開かれました。
戦後まもない、昭和29年義父母は願成寺付属ばらの幼稚園を、
仏教保育として設立いたしました。
地域の子ども達を「宗教的情操教育」における「佛教保育」
として育てたいという願いからでした。

保育の目標は、「丈夫なからだ」 「優しい心」 「豊かな想像力」
そして、「決まりを守り、集団生活を楽しむ」 ということです。
一番大切なのは、「いのち」 を守ることです。

それから10年後…。
佛教学者、中村 元 先生のお言葉にある子どもの頃の精神感化は、
その人の一生を規定する」 の事例で学んだこと、大切な佛教保育を
伝えていくことに、私は興奮し、佛教保育の教師として
ご縁をいただきました。

恵まれていることに喜びと責任を感じて更にみ佛さまの願いを忘れずに
これからも佛教保育に力を注いでいけるよう願っています。

近頃、不適切な保育が問題になっています。
一直線にたやすくできる子育てではありませんが、
今大切なことは、「親と子が安心して共に育ちあうこと」 ですと、
み佛さまの声が聞こえてくるような気がします。

新しい年度が始まる4月です。
「子ども達に本物を見せたい」 私の願いでもあります。
子ども主体の自由な保育というものは、先生から何もしない保育ではありません。
子ども自身で判断し考える保育ですから、これから先、幼稚園生活の中で
子ども達はいろいろなことを体験していきます。

お友達同士の触れ合いの中で温かな素晴らしい心がいっぱい開花されるよう
豊かな育ちの為に、本園では、担任と各教科の活動にプロ級、
経験の深い一流の講師により、子ども達に寄り添い保育を見守っています。
その保育の心は子ども達に伝わっていくはずです。

幼児期に培われた宗教的感性は成長と共にいつの日か
大きく育っていくに違いないと思います。
そう期待しています。