子ども達の主体的・主体性を育てること ~ 変革する小学校教育 ~ばらの幼稚園 園長 楠 邦江 2023.07

令和5年、特に今年度になり学校教育、幼児教育の世界では
よく「主体的」とか「主体性活動」と呼んで、
そのような子どものあり方を目指そうと目標に掲げてきました。
「大きな目標です」なんとなく分かるようで、
でもどういう意味かと問われると答えにくいのです。
しかし、「大事」に違いないのです。
そういう主体的な活動をしている子どもの様子を
実現したいと考えています。

「主体性」は保育者が育てるものではなく、元々子どもが持っているものです。
一人の人間として認め、その声を聴き、興味・関心を捉え支えていくことが
大事なはずですが、日本の保育は集団の単位が大きく、
集団の中で育ち合うことを大切にする保育文化が形成されていました。
これからは自分で考える人が求められる時代です。

子ども達が遊び込み、探求している姿にアドバイスをして気づきを与え、
学び継続していき、一人の子どもの主体性を尊重し、大事にして、
環境を通してその子の年齢なりに主体的に活動するよう援助することです。
「子ども主体」と言って子どもの自由ばかり認めていたら、
わがままな子どもに育つという意見もあるでしょうが、
決してわがままに放任することではなく自分で見通しを立て、
時間について等、力を養うことが大事になり、学力にも繋がり成長していきます。

本園の「主体的活動」の目標については、
いろいろな面で子ども達は育ち成長しています。
例えば…、平成時代より保育活動として実践している朝の会の「年長児の発表」です。
「年少・中児は、子どもの思いを引き出すために、何を言っても大丈夫だという、
安心感を大切にして人の話を聴く、様子です。
専門性としては、「歌」「SIあそび」「希望者による水泳」
「英語」「体操」「絵画」等です。

「主体性」とは、子どもが身の周りのものに関わって、
子どもが感じる、ドキドキ・ワクワクする、感情体験が大事なことで、
心を動かすそのような体験があってこそ、主体性が育つと言います。

保育者の役割は「種をまく」ことだと思っています。
「こんなことを感じて欲しい」「気づいて欲しい」
どうやったら実現できるか、みんなが幸せになれるかを考えること、
コロナ禍は今まで当たり前に行われてきたことを
問い直すチャンスだった気がします。

子ども達と共に保育者自身が主体性を持つことを大切に日々頑張ります。
二学期も、宜しくご支援お願い申しあげます。